2019年2月8日(金)、弘前大学は、青森県、弘前市とともに、科学技術振興機構(JST)共催のもと、シンポジウム「弘前大学COIヘルシーエイジング・イノベーションサミット2019」をアートホテル弘前シティで開催しました。今冬一番の悪天候の中ではありましたが、全国から約600名の皆様にご参加頂きました。
当シンポジウムでは、弘前大学COI が目指す青森県の短命県脱却と、県民・国民の健康寿命延伸、QOL(生活の質)とGNH(幸福度)の最大化による「寿命革命」実現に向けて、超多項目ビッグデータを基盤とした社会実装戦略と、真の「健康の未来」について徹底討論するため、産学官金民トップが一堂に会し、研究や取り組みの成果について発表・討論しました。
開会にあたり、弘前大学 佐藤学長、青森県 田中商工労働部長、弘前市 櫻田市長、JST 白木澤理事よりご挨拶を頂戴しました。
基調講演では、弘前大学の中路特任教授が「健康未来イノベーション戦略:最終章へ」と題して講演し、弘前大学COIの戦略および将来展望について講演しました。
続いて、今回の目玉である笹餅名人の桑田ミサオ氏が「生涯現役こそ元気の源」のタイトルで、日経BP社医療局アドバイザーの宮田満氏をインタビュアーに、健康長寿の秘訣について経験に基づいた貴重なお話をくださいました。
特別講演では、ハウス食品グループ本社(株)経営役の山本佳弘氏が「健康情報データと食習慣との関連分析結果を活用した新たな食スタイルの開発」と題して、本学に昨年6月に開設した共同研究講座「食と健康 科学講座」の研究概要などについて講演されました。
引き続いて、アツギ(株)の代表取締役社長 工藤洋志氏からも、「衣(医)で健康と美を科学する」と題して、同じく昨年6月に開設した共同研究講座「健康と美 医科学講座」について研究概要など講演いただきました。
特別企画の「ビッグデータ解析チーム最前線」では、京都大学大学院医学研究科 内野特定助教、東京大学医科学研究所 井元教授、東京大学大学院医学系研究科 平川特任准教授が「岩木健康増進プロジェクト」で14年間にわたって蓄積された二千項目超の健康ビッグデータの解析について、それぞれ最新の研究成果について詳しくご説明されました。
「データ連携最前線」では、京丹後市立弥栄病院 小田院長、和歌山県立医科大学 竹下教授、名桜大学 砂川教授がそれぞれ岩木健康ビッグデータと各大学のデータを連携させて得られた成果をご紹介されました。
料理研究家の浜内千波先生からは「“減塩”も健康意識の運動から」と題して減塩に関する興味深い内容について、分かりやすくお話いただきました。
「社会実装リレー」では代表的な取り組み例として、ライオン、ローソン、ベネッセ、カゴメ、サントリーなどCOIの参画企業計19社がそれぞれの研究や取り組みを発表しました。今年1月に共同講座を開設した明治安田生命とミルテルからも登壇しました。
パネルディスカッションでは、日経BP社医療局アドバイザー宮田氏をモデレータに、COI統括ビジョナリーリーダー代理/名古屋大学総長補佐・同大医学部付属病院教授の水野氏をアドバイザーに迎え、産学官民金からのパネリスト11名が登壇し、「寿命革命:ヘルスリテラシー(健康教育)で生活者のQOLとGNHを最大化する!」というテーマのもとで熱い討論を重ねました。
閉会前には文部科学省の松尾科学技術・学術政策局長より、ご挨拶を頂戴しました。
閉会に際し、弘前大学 若林副学長(医学研究科長)から挨拶し、当シンポジウムは大きな拍手に包まれて終了しました。
短命県返上と健康長寿社会の実現に向け、当拠点では産学官民金連携のもと、ソーシャル・ヘルスイノベーションをさらに推進していきます。
弘前大学COIヘルシーエイジング・イノベーションサミット2019
【開会挨拶】
佐藤学長 田中商工労働部長 櫻田市長
【共催挨拶】 【来賓挨拶】
白木澤理事 松尾局長
【基調講演】
中路特任教授
【特別対談】
桑田氏 宮田氏と桑田氏
【特別講演】
山本氏 工藤氏 浜内氏
【特別企画】
ビッグデータ解析チーム最前線
内野先生 井元先生 平川先生
データ連携最前線
小田先生 竹下先生 砂川先生
社会実装リレー
安川氏 山本氏 家坂氏 吉田氏
残間氏 菅沼氏 磯沼氏 浅野氏
橋本氏 久田氏 岡田氏 山本氏
宮本氏 山田氏 三浦氏 中嶋氏
加藤氏 田原氏 奥村氏
【パネルディスカッション】
宮田氏 水野アドバイザー 工藤機構長
石川氏 福士氏 斎藤氏 一戸氏