社会実装

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セルフモニタリング『QOL健診』

 本拠点では、これまで長年にわたりわが国の健康福祉・医療に貢献してきた従前型の健康診断をさらに補完・増強すること等を目的として、新行動変容プログラム「QOL健診」の開発に取り組んでいます。
 この健診は、検査項目を「メタボリックシンドローム」「ロコモティブシンドローム」「口腔保健」「うつ病・認知症」の4つの重要領域に絞り込み、健診の即日約2~3時間のうちに健診の実施・結果通知、その後の行動変容に向けた健康教育までを一気通貫で完結させるコンパクト型のプログラムパッケージです。

 QOL健診の受診者は問診後、血圧や身体計測(身長、体重、BMI等)、立ち上がりテスト、2ステップテスト、内臓脂肪、皮膚カロテノイド、骨密度及び握力の計測、唾液検査などを経て、その場で健診結果の通知・説明を受けていただきます。その後、健康教育を実施し、①総合教育、②健診結果説明、③総合的な予防・ケア指導、④目標の設定までを一連の流れとしています。また事後フォローアップとして、毎月教材の提供などを行い、ヘルスリテラシー(健康知識・教養)の向上を図るものとしています。
 健診項目の測定には本拠点の参画企業が開発した最先端のデバイスも採用していて、拠点の超多項目健康ビッグデータ解析等の研究成果を随時反映し、更新していくことも可能です。
 本拠点では今後、QOL健診へのDX技術導入として、IoT端末や体組成計を貸し出したり、将来の遠隔・非侵襲の技術を活用することで、健康成人だけでなく、乳児から寝たきりの高齢者までが日常生活の中で自宅にいながら健診会場に行かなくても健診を受けることができ、健康教育・行動変容の動機付けを楽しく継続的に受けられることを目指していきます。これを「セルフモニタリング式『QOL健診』」と名付けて、今後展開していく予定です。

弘前大学COI研究推進機構【日本語版】