平成26年7月8日(火)、弘前大学大学院医学研究科基礎大講堂において、京都大学大学院医学研究科附属ゲノム医学センター長の松田文彦先生を講師にお招きし、「京都大学のCOI戦略 ~ながはまコホートと地域に根ざした未来型健康づくりの試み~」と題した特別講演会を開催しました。本講演会は、文部科学省の「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」に採択された、本学と企業及び自治体等で組織する「脳科学研究とビッグデータ解析の融合による画期的な疾患予兆発見の仕組み構築と予防法の開発」をテーマとした研究拠点の活動を推進するにあたり、コホート研究についての理解をより深めること等を目的としたもので、今回が2回目となります。講師の松田先生は、京都大学のCOI拠点「活力ある生涯のためのLast5Xイノベーション拠点」で、病気の超早期発見と発症前の治療を組み合わせて、健康で活力ある長寿社会の構築を目指す「予防・先制医療グループ」の中心で研究をなさっています。
講演会では、主に「ながはま0次予防コホート事業」について、実施団体であるNPO法人「健康づくり0次クラブ」の立ち上げ、自治体や医療機関との連携、大量の個人情報を取り扱う上での社会的合意の形成など、コホート研究における課題について実際の取り組みを交えながらご紹介頂き、また、ベースラインデータから得られたゲノム情報項目を含む横断的解析結果を、図表を用いて解説頂きました。
約80名の一般の方、学生や教職員、企業等関係者が聴講し、講演会終了後にも松田先生に個別に質問を行い、熱心に知識を深めていました。