【活動報告】11月2日、弘前大学は京都府立医科大学の竹中洋学長を講師にお招きして「弘前大学COI特別講演会」を開催しました。

 11月2日、弘前大学は京都府立医科大学の竹中洋学長を講師にお招きして「弘前大学COI特別講演会」を同大大学院医学研究科臨床小講義室で開催しました。
 医学研究科の先生方や、企業の研究者、県や市の関係者らが約70名が参加しました。

 竹中学長は「AMEDにおける臨床研究の導出」と題し、ご講演いただきました。
 AMEDの新たな医療技術の継続的研究において、国内の材料の開発や、国際ニーズを踏まえることの大切さなどについてご教示いただきました。
 さらに京都府立医科大学が実施する「京丹後コホート」について、この8月以降、京丹後地域の住民を対象に京丹後市弥栄病院で「京丹後健康長寿健診」を実施している様子をご紹介いただきました。1日当たり2人、年間500人に2050年まで実施する予定で、そこから得られる健康データをクラウドにエントリーして活用する仕組みを構築しているとのこと。本コホートを含めた京都府と連携した、新たな研究後送についてもご紹介いただきました。
 講演後は、若林医学研究科長や柏倉副学長、参画企業の花王・片嶋氏らから、今後の医療機器開発や健康長寿研究等への質問や提案が寄せられました。

 本拠点は当講演で得た知見をもとに、今後も京都府立医科大学と連携しながら、健康づくりの総合研究を進展させ、社会実装につなげて参ります。

弘前大学COI特別講演会
日時: 11月2日(木)15:00~16:00(受付開始14:30~)
会場: 弘前大学大学院医学研究科
    臨床小講義室(青森県弘前市本町53)
講師: 京都府立医科大学 学長 竹中 洋氏
題: 「AMEDにおける臨床研究の導出」

 
中路研究リーダー            京都府立医科大学 竹中学長

 
質問する若林研究科長           熱心に聞き入る聴講者

京丹後コホート研究
 本研究は、長寿地域(京都府丹後地域)と平均寿命が最も短い地域(青森県岩木地区)を比較する世界初の試みであり、長寿の秘訣を探るとともに、人類共通の課題である「健康な高齢化社会のあり方」を追求してきます。
 また本コホートは、弘前大学COIが中心となって、COI全体が戦略的に進めている「健康・医療データ連携事業」の一環です。

 弘前大学COIサテライト拠点である京都府立医科大学は、「健康・医療データ連携事業」の一環で、この8月から大規模疫学調査「京丹後コホート」を開始しています。
 京都府立医科大学は、平成27年12月に京丹後市と共同研究講座「長寿・地域疫学講座」を設置し、長寿者人口が全国平均の約2.8倍の地域である同市域において長寿の秘訣を探る研究を展開しています。
 京丹後コホート研究では、弘前大学COIと連携し、同大学が実施する「岩木健康増進プロジェクト」が有する2000項目の健康ビッグデータとの比較検証を実施します。

京都府立医科大学「長寿・地域疫学講座」
http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/longlife/

京都府立医科大学サテライト拠点
http://coltem.com/

健康・医療データ連携事業 とは
 岩木健康増進プロジェクトの健康ビッグデータを中心に、久山町研究や京丹後長寿コホートなど様々な地域で実施しているコホート研究で集めた健康・医療データを連携させる取り組みです。この連携によって、認知症・生活習慣病などの予兆発見や予防法開発などの加速につながります。