ご挨拶
イノベーションとパッションで、健康の未来を変える
短命県返上から世界人類の健康づくりへ
弘前大学COI 拠点長・全体・研究統括(RL)
弘前大学学長特別補佐(COI)・健康未来イノベーションセンター長
中路 重之 Shigeyuki Nakaji, M.D.,Ph.D.
昭和26年7月21日 長崎県諫早市生まれ 昭和54年3月 弘前大学医学部卒業 昭和54年4月 弘前大学医学部内科学第一講座入局 平成16年9月~平成29年3月 弘前大学大学院医学研究科社会医学講座教授 平成24年2月~28年1月 弘前大学大学院医学研究科長(兼医学部長) 平成29年4月 弘前大学大学院医学研究科社会医学講座特任教授 令和2年4月 弘前大学学長特別補佐(COI)、健康未来イノベーションセンター長 現在に至る |
平成25年、文部科学省から革新的イノベーション創出プログラム「COI STREAM」の採択を受けました。この国家的プロジェクトで全国12の拠点*1の一つに選ばれたことは、青森県、弘前大学そして参画企業にとって、この上ない名誉です。採択の連絡を聞いたときは正直、胸が震えました。
COI STREAMとは“10年後の理想とする社会”(将来像)を想定し、それを実現するために、バックキャスティング(振り返り)した研究活動を行い、新しい成果を産み出し、それを社会実装させることで大きなイノベーションを起こそうというものです。
本COI拠点では、青森県弘前市で十数年間実施してきた「岩木健康増進プロジェクト」の2,000項目に渡る超多項目健康ビッグデータを解析することで、認知症・生活習慣病などの早期発見を可能にし、予防方法を提唱してその検証を行い、さらにはその成果を社会実装していきます。その流れの先には、青森県の“短命県脱出”と元気な高齢化社会の実現、つまり“10年後の理想とする社会”があるのです。
我々のCOI拠点活動の重要なキーワードは「認知症・生活習慣病をきたさない、遅らせる」です。その背景には、我が国が男女平均で80歳を超える長寿国になった今、これまでの「いかに生きるか」から「いかに健やかに老いるか」へのパラダイムシフトが起きつつあるからです。
我々が目指す成果は、産学官民の共同なくしては達成できません。幸いにも青森県では“平均寿命延伸”という共通の目的の下、産学官民あるいは県民が独自あるいは連携した“健康づくり”の動きが加速し続けています。このような連携活動こそが国家的事業であるCOIの理念・本質と合致します。本COI拠点での成果を青森県の健康づくり(短命返上)に役立て、短命県を脱出し、その波を全国に、そして世界に広げていきたいと意気込んでいます。
(注)*1:平成25年時点。令和2年4月現在は18拠点。
新たな予防医学の可能性を切り拓くプロジェクトに期待
青森県知事
三村 申吾 Shingo Mimura
産学官連携による弘前大学COIは、弘前大学の優れた脳疾患研究と岩木健康増進プロジェクト等によって得られた膨大な健康情報を解析し、新たな予防医療の可能性を切り拓こうとするものです。社会的な意義は大きく、青森県民の健康で豊かな生活の実現や産業活性化への貢献など、その進展に大いに期待しています。革新的なイノベーションが創出され、高齢化が急速に進む日本のみならず、世界の人々のQOLの向上につながりますことを心から願っています。
弘前から世界へ
超高齢社会を乗り越えるためのイノベーション
弘前市長
櫻田 宏 Hiroshi Sakurada
岩木地区の住民健康診断データを超多項目にわたり解析し、生活習慣病や認知症などに関する予兆発見と予防法の開発を目指す弘前大学COIの取組は、世の中の人々が健やかに、心豊かに暮らしていける社会の実現に向けた大変意義深い挑戦です。弘前市から生まれた研究の成果が、予防医学の革新と新たな商品やサービスの創出につながり、今後、世界中が避けて通れない超高齢社会を乗り越えるためのイノベーションとして、全国へ、そして世界へと広がっていくことを期待しております。
健康長寿社会の実現に向け、弘前大学は挑戦を続けます!
弘前大学長
福田 眞作 Shinsaku Fukuda
弘前市の岩木地区(旧・岩木町)の大規模住民健康調査「岩木健康増進プロジェクト健診」から始まった短命県返上への取り組み。「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」の採択を受け、全学部、自治体、住民、企業および全国の研究機関が参画する巨大プロジェクトに発展し、健康研究に関する産学官民連携の一大プラットフォームを形成しています。これからも弘前大学がその中核となって、最短命県からの脱却、予防医学の発展に資するイノベーションおよび青森県発の新産業や雇用の創出にむけて、全学を挙げて挑戦します。
【事業統括(PL)】
マルマンコンピュータ
サービス株式会社
常務取締役
工藤 寿彦Toshihiko Kudo
【COI副拠点長・戦略統括(SL)・健康未来イノベーションセンター副センター長(企画担当)】
教授
村下 公一Koichi Murashita
【COI副拠点長・
社会実装統括(IL)】
アクティブライフプロモーション
学研究講座 特任准教授
安川 拓次Takuji Yasukawa
【社会実装副統括(SIL)】
フレイル予防学研究講座
助教
和田 啓二Keiji Wada
【健康未来イノベーション
センター副センター長
(研究担当)】
分子生体防御学講座 教授
伊東 健Ken Itoh
弘前大学COIのロゴについて
五角形をかたちづくる5つのカラーは、赤=「大学」、黄=「企業」、水色=「自治体」、青=「地域」、ピンク=「住民」を表し、すべての色がそろうことで強固な連携をイメージさせます。先端にぴんと芽生えたグリーンは、イノベーションの創生や上昇、前進、未来を示しています。