令和7年2月7日(金)、弘前大学は、弘前市、青森県とともに、シンポジウム「弘前大学COI-NEXT Well-being イノベーションサミット2025」を開催しました。
本サミットは昨年に引き続いて、アートホテル弘前シティ会場でのリアル開催及びオンラインのハイブリッドで開催し、国内外から約2,700名の方々にご参加をいただきました。
今回はテーマを「”弘前COI-NEXT:Well-being イノベーションPJ最前線” Well-beingな地域共創社会を創る」とし、サブテーマを「健康基軸の『経済発展モデル』と『全世代アプローチ』で高QOL&GNH未来社会実現をめざす」と打ち出しました。
弘前COI-NEXT拠点では、健康を基軸とした「経済発展モデル」と「全世代アプローチ」でwell-beingな地域共創社会の実現をめざします。これまでのCOI活動成果を基盤に、健康(QOL)の本質的課題解決へ向けてさらに力強く挑戦し、STI for SDGsの理念のもと、地域から世界の健康づくり(SDGs)への貢献をめざします。新健康未来イノベーション戦略の実現に向け、未来の地域社会モデル、ヘルスケア産業創出等について第一線の産学官金民関係者が一大集結し、熱い議論が展開されました。
開会にあたり、弘前大学 福田学長、青森県 宮下知事(代読:青森県 経済産業部 産業イノベーション推進課 栗島課長)、弘前市 櫻田市長からご挨拶をいただき、来賓として文部科学省 科学技術・学術政策局 科学技術・学術総括官 先﨑卓歩氏、内閣官房政策参与(グローバル・スタートアップ・キャンパス構想推進室)/前 内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局長 松尾泰樹氏、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)COI-NEXT共創分野・地域共創分野 第1領域副プログラムオフィサー 吉田輝彦氏からお言葉をいただきました。
【開会挨拶】
福田学長 青森県 栗島課長 弘前市 櫻田市長
【来賓挨拶】
文部科学省 先﨑総括官 松尾政策参与 JST COI-NEXT 吉田副PO
【基調講演】
基調講演では、弘前大学の村下機構長が「Well-beingな地域共創社会の実現」と題して、弘前大学COIのこれまでの成果や弘前大学COI-NEXTにおける戦略、将来の展望について講演しました。
村下機構長
【特別講演】
特別講演1では、著名な料理研究家 浜内千波先生から「より健康志向が高まる時代に」と題して、食志向の変化等を踏まえた今後の家庭食のあり方についてお話しいただきました。
浜内先生
特別講演2では、味の素株式会社 執行役常務 バイオ&ファインケミカル事業本部副事業本部長 兼 バイオ・ファイン研究所長 髙柳大氏をお迎えし、「アミノサイエンス®で実現する食と健康の課題解決」と題してご講演いただきました。
味の素㈱ 髙柳執行役常務
特別講演3では、サントリーウエルネス株式会社 生命科学研究所 部長 出雲貴幸氏をお迎えし、「”生きるを輝かせる”実現に向けたサントリーウエルネスの取り組み」と題してご講演いただきました。
サントリーウエルネス㈱ 出雲部長
特別講演4では、株式会社ミルテル 代表取締役社長 加藤俊也氏をお迎えし、「スタートアップの未病・予防 見える化へのチャレンジ」と題してご講演いただきました。
㈱ミルテル 加藤社長
【特別企画】
特別企画1「QOL健診を基軸とした地域/職域/学域での取組」では、弘前市 田中副市長、青森市保健部健康づくり推進課 種市課長から各市での実態に合わせた取り組みをご紹介いただき、株式会社シバタ医理科 代表取締役 尾形社長からは健康経営の取組についてお話しいただきました。むつ市教育委員会 木村指導主事、セントラルスポーツ株式会社 シニアマネージャー 引地氏からそれぞれ学域での健康教育について、丁寧に講演をいただきました。
弘前市 田中副市長 青森市 種市課長
㈱シバタ医理科 尾形社長
むつ市教育委員会 木村先生 セントラルスポーツ㈱ 引地氏
特別企画2「全世代PJ最前線:若者が健康未来を変える」では、弘前大学生協学生委員会の山名さん(人文社会科学部2年)が大学生協でのQOL健診の様子などを伝え、続いて弘前大学大学院保健学研究科 斉藤教授から子どもの健康に関する研究についてお話しいただきました。
生協学生委員会 山名さん 斉藤教授
特別企画3「経済循環モデル最前線(SIB)」では、DeSCヘルスケア株式会社代表取締役社長 瀬川副プロジェクトリーダー/社会実装統括 および 花王株式会社 研究開発部門 特命エキスパートの桂木同副統括には拠点の社会実装についてお話しいただきました。東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐准教授からは社会保障費最適化についてご講演いただきました。
DeSCヘルスケア㈱ 瀬川社長 花王㈱ 桂木特命エキスパート 東京大学 五十嵐准教授
特別企画4「デジタルツイン戦略最前線」では、弘前大学大学院医学研究科附属健康・医療データサイエンス研究センター長 玉田教授、京都大学大学院医学研究科 内野准教授、大阪大学大学院薬学系研究科 伊藤教授から、ヘルスケア・デジタルツイン実現に向けたそれぞれの研究の最新の状況をご発表いただきました。
玉田教授 京都大学 内野准教授 大阪大学 伊藤教授
特別企画5「データ連携(包括的RWD構築)最前線」では、名桜大学 砂川学長、和歌山県立医科大学保健看護学部 宮井教授が、それぞれの大学で取得されたデータと岩木プロジェクト健診の超多項目健康ビッグデータとの連携により得られた成果をご紹介されました。
名桜大学 砂川学長 和歌山県立医科大学 宮井教授
特別企画6「社会実装戦略最前線」では、COI-NEXTのメンバーである㈱資生堂、花王㈱、カゴメ㈱などの参画企業9社の代表に、それぞれの社会実装の状況についてプレゼンテーションをしていただきました。
㈱資生堂 森戸氏 花王㈱ 宮崎氏 カゴメ㈱ 鈴木氏
㈱テクノスルガ・ラボ 久田氏 ㈱バリューHR 坂田氏 青森県生活協同組合連合会 三浦氏
みやびベンチャーズ㈱ 井上氏 マルマンコンピュータサービス㈱ 宮本氏 東北化学薬品㈱ 小野氏
【第1回世界長寿サミットのご紹介】
京都府立医科大学 的場副学長から「第1回世界長寿サミット」開催のご紹介をいただきました。
京都府立医科大学 的場副学長
【特別対談】
ここで、弘前市岩木第一地区老人クラブ連合会 会長 福嶋氏と株式会社宮田総研 代表取締役社長/株式会社ヘルスケアイノベーション 代表取締役社長 宮田氏による特別対談を行っていただきました。岩木健診に20年間皆勤で参加されている福嶋氏から「世界的な研究に関わっていることを誇りに思う」と岩木健診に対する思いが語られ、会場全体があたたかな雰囲気に包まれました。
特別対談の様子
【パネルディスカッション】
最後のセッションであるパネルディスカッションでは、株式会社宮田総研 代表取締役社長/株式会社ヘルスケアイノベーション 代表取締役社長 宮田氏、弘前大学COI-NEXT拠点長(PL)/弘前大学 学長特別補佐 村下教授をダブルモデレーターとして、COI-NEXT拠点の最高顧問である中路先生、副プロジェクトリーダーで医学研究科長の石橋先生、同じく副プロジェクトリーダーで青森県立中央病院 院長の廣田先生、青森県、弘前市、企業、市民、学生など幅広い分野から総勢13名のパネリストが登壇し「Well-beingな地域社会の実現」のテーマのもとでそれぞれの立場から熱心な討論が展開されました。
㈱宮田総研 宮田氏 村下機構長
DeSCヘルスケア㈱ 瀬川氏 石橋医学研究科長 廣田副PL
中路最高顧問 青森県 栗島課長 弘前市 外川部長
生協学生委員会 山名さん 食改 斎藤会長 老人クラブ連合会会長 福嶋氏
コープ共済連 堀口氏 花王㈱ 杉浦氏 カゴメ㈱ 菅沼氏
ハウス食品グループ本社㈱ 田口氏
パネルディスカッションの様子
【閉会挨拶】
閉会に際し、弘前大学 曽我副学長、石橋医学研究科長からご挨拶をいただき、当シンポジウムは充実した議論を重ね、成功裡に終了しました。
曽我副学長 石橋医学研究科長
今回のWell-beingイノベーションサミットは、地元弘前市で多くの市民の方にもご参加いただき、盛会のうちに開催することができました。ご関係の先生方、参画機関の皆様はじめご関係皆様からいただきましたご指導、ご支援に感謝申し上げます。まことにありがとうございました。
弘前大学COI-NEXTは今後も関係者一同、Well-being地域社会共創の実現に向けて、躍進して参ります。先生方、ご関係皆様には引き続きのご指導を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
会場の様子 ポスター展示の様子
野菜摂取レベル測定 AGEs 毛細血管測定