2021年2月5日(金)、弘前大学は、青森県・弘前市とともに科学技術振興機構(JST)共催のもと、シンポジウム「弘前大学COIヘルシーエイジング・イノベーションサミット2021」をアートホテル弘前シティで開催しました。今回は、新型コロナ感染症への対策をしっかりと実施した会場とオンラインでの同時開催となりました。
企業や大学の研究者をはじめ、自治体、住民、COI参画機関の方々が国内外から現地・オンライン参加のべ1200名程参加し、各講演・企画を熱心に聴講されました。たくさんのご参加、誠にありがとうございました。
当シンポジウムでは、弘前大学COI がめざす「健やかに老いる社会」の実現に向けて、国民の健康寿命延伸とQOL‐GNH向上を通じたSDGs達成への貢献をめざし、世界最大の超多項目(3000)健康ビッグデータを活用したAI等最先端研究成果等を紹介し、これらを活用した本格的社会実装による新たな健康産業創出に向けて、ニューノーマル(withコロナ)時代の健康の有り様について第一線の産学官民関係者が結集して、熱い議論が展開されました。
開会にあたり、弘前大学 福田学長、青森県 柏木副知事、弘前市 櫻田市長、JST 濱口理事長からご挨拶をいただき、来賓として文部科学省 松尾文部科学審議官、COI STREAM 松田ビジョナリーリーダーからご挨拶、激励のお言葉をいただきました。
基調講演では、弘前大学の中路特任教授が「ニューノーマル時代の健康未来イノベーション戦略」と題して講演し、弘前大学COIのこれまでの成果やニューノーマル時代(withコロナ)における戦略、また将来展望について講演しました。
特別企画①スペシャル対談「スポーツと健康を語ろう」では、柔道家・東京2020聖火リレー公式アンバサダー 野村忠宏氏、日本体育大学体育学部教授 / (公財)東京都体育協会会長 / アテネ五輪アーチェリー銀メダリスト / ロサンゼルス五輪アーチェリー銅メダリスト 山本博氏、長野五輪金メダリスト・北海道千歳リハビリテーション大学客員教授 清水宏保氏の三名に、名城大学 梅田教授をモデレーターにお迎えし、スポーツ分野における課題や解決策、健康未来について対談をいただきました。
特別企画②「ビッグデータ解析チーム最前線」では京都大学大学院医学研究科 奥野教授、東京大学医科学研究所 井元教授、名古屋大学大学院医学系研究科 中杤准教授、東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐客員准教授がそれぞれ主要疾患発症予測AIモデルなどの最新の研究成果について詳しくご説明されました。
特別企画③「データ連携最前線」では、九州大学大学院医学研究院 二宮教授、京都府立医科大学大学院医学研究科 的場教授、名桜大学 砂川学長がそれぞれの大学で取得されたデータと岩木プロジェクト健診の超多項目健康ビッグデータとの連携により得られた成果をご紹介されました。
特別企画④「地域連携最前線」では、弘前市から健康こども部 三浦部長が登壇され、弘前市における医療データの活用に向けた最新の取組状況についてご発表いただきました。
特別企画⑤「認知症・意思決定支援最前線」では、京都府立医科大学大学院医学研究科 成本教授と日本意思決定支援推進機構 奥村理事が、近年大きな注目を集める高齢者の意思決定支援について、現段階の研究成果を詳しくご説明されました。
特別企画⑥「社会実装戦略最前線」ではCOI社会実装統括である安川氏からCOI参画企業の社会実装について、その戦略の最新の全体概要についてのお話があり、また新規参画企業として味の素(株)と大正製薬(株)から本学における研究についての発表がありました。
続いての特別講演ではCOI STREAM ガバニング委員会委員長 / (株)三菱総合研究所理事長 / プラチナ構想ネットワーク会長 / 東京大学第二十八代総長 小宮山宏先生から「弘前発:健康コミュニティと健康産業 ~プラチナ社会へのイノベーション~」と題して暖かい激励のお言葉、弘前COIの目指す方向へのご助言などをいただきました。
最後のセッションであるパネルディスカッションでは、(株)宮田総研代表取締役社長 / 元日経BP社医療局アドバイザー 宮田氏をモデレーターに、COI統括ビジョナリーリーダー代理 / 名古屋大学医学部附属病院 水野先生をアドバイザーにお迎えし、青森県や弘前市といった行政機関やローソン、生協、JAなど産学官民の各分野からお招きした八名のパネリスト、計十名の登壇者により「地域共創で人生100年時代 / With コロナ時代の健康未来を考える」のテーマで、熱心な討論が展開されました。
閉会に際し、弘前大学 医学研究科長 廣田先生、副学長 若林先生からご挨拶をいただき、当シンポジウムは大きな拍手に包まれ成功裡に終了しました。
弘前大学COIは今後も学内外の先生方、参画機関はじめご関係皆さまのご指導・ご協力を賜りながら、本事業のさらなる推進、ソーシャル・ヘルスイノベーションの推進、SDGsへの貢献を目指し躍進して参ります。引き続きのご指導の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。