【活動報告】「弘前大学グローバルWell-being総合研究所開所式および記念シンポジウム」にて村下教授が基調講演を行いました

 弘前大学は、令和6年度に採択された文部科学省・日本学術振興会(JSPS)「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」における本学の中核研究組織である「グローバルWell-being総合研究所」の開所式および記念シンポジウムを、令和71212日(金)に開催しました。
本研究所は、本学の強み・特色である超多項目健康ビッグデータ研究を基盤に、国内外のトップ研究大学との連携や異分野融合型の総合知による研究展開を通じて、Well-being領域における世界トップレベルの研究拠点となることを目指しています。
 村下教授は、「弘前大学の目指すグローバルWell-being研究戦略」と題し、基調講演を行いました。

 開所式は、令和73月に竣工したグローバルWell-being総合研究棟において開催され、グローバルWell-being総合研究所の最高顧問である Ichiro Kawachi 氏(米国ハーバード大学公衆衛生大学院教授) をはじめ、来賓および学内外の関係者約100名が出席しました。
 はじめに、福田眞作学長が挨拶に立ち、「J-PEAKS事業のもと、本学が強みとする疫学・医学・人文社会科学など多様な分野の知を結集し、国内外の研究機関と連携しながら、研究成果を社会へ還元していきたい」との抱負を述べました。続いて、青森県知事(代理:青森県経済産業部長 上沢謙一氏)、文部科学省科学技術・学術総括官の 井上睦子氏、日本学術振興会理事の 塩田剛志氏、青森みちのく銀行頭取の 石川啓太郎氏 から祝辞をいただきました。その後、関係者によるテープカットが行われ、閉会挨拶では、石橋恭之グローバルWell-being総合研究所長が、「研究成果を地域課題の解決や政策提言へとつなげ、Well-being共創社会の実現に貢献していく」と今後の展望を述べました。開所式終了後には、出席者による研究所施設の視察が行われました。
 
   福田学長による挨拶         テープカット

 記念シンポジウムは、弘前大学創立50周年記念会館において開催され、オンライン参加を含め約700名が出席しました。
基調講演では、本学副学長(Well-being戦略担当)・グローバルWell-being総合研究所副所長の 村下公一教授 が「弘前大学の目指すグローバルWell-being研究戦略」と題し、J-PEAKS事業の枠組みの中で本学が推進する研究体制、国際連携、社会実装の方向性について説明しました。
 
   シンポジウムの様子      村下副学長による基調講演

 続いて、本研究所最高顧問の Ichiro Kawachi による「社会疫学の視点からみたWell-being研究の重要性」、本研究所顧問の 近藤克則氏(千葉大学名誉教授) による「Well-beingなまちづくり」、藤原武男氏(東京科学大学教授) による「不確実な時代に生きる子どもの未来のWell-beingとは」、Pamela J. Surkan 氏(米国ジョンズ・ホプキンス大学教授) による「親が子どもに与える影響を調査した世代間研究(ビデオメッセージ)」と題した特別講演が行われ、国内外の第一線で活躍する研究者4名から多角的な視点での知見が示されました。
 
Ichiro Kawachi氏による特別講演   近藤克則氏による特別講演
 
  藤原武男氏による特別講演  Pamela J. Surkan氏による特別講演(ビデオメッセージ)
 最後に、「グローバルWell-being共創社会の実現に向けて」と題したパネルディスカッションが行われ、医学、社会疫学、法学、人文科学など多様な分野の視点から活発な議論が交わされ、Well-being研究の今後の展開について認識を共有しました。
  
  
               パネルディスカッションの様子
 
 本学は、今回の開所式および記念シンポジウムを契機として、J-PEAKS採択拠点としての研究力を一層強化し、国内外の研究機関および地域社会と連携しながら、Well-being共創社会の形成に貢献してまいります。